Hさんというお爺さん。

今日書くのは、Hさんと私の不思議なお話。

 

Hさん。

午前中はずっと寝たままでした。

お昼の時間になって、ようやく起きてきた。

食事が来るまでテーブルに突っ伏し動かない。

体調が悪い?

声をかけるとテーブルに突っ伏したまま首を横に振る。

眠いのかなと思い、そっとそのままにして、

食事を運びました。

静かに食事を食べ終えて、

一人でまだ席でじっとしていました。

もう一度声をかけました。

傍らに腰をおろして、Hさんの手を握りました。

びっくりするほど冷たい。

私の手でHさんの手をさすって温めていると

Hさんは私の目をじっと見て

うなずきました。

時々エレベーターの方に目を向ける。

「お家の方を待っていらっしゃるのですね?」

そう言うと、

眉間にシワを寄せて目に涙いっぱいのHさん。

ウンウン。と何度もうなずいて、涙。

何も話さない。

私は何も言わずHさんの背中をさする。

Hさんの目から

今置かれているご自身の状況について抱いている悲しみと絶望感と孤独を感じ取り

一緒に泣きたくなる。

お互い何も話さず

目を見ては涙ぐんで

うなずきあう。

Hさん

私の手を両手で持って拝むように手をあわせる。

何度も何度も。。。。。

 

 

そこに、

 

暖かいものが混ざり始める。

生き生きしていた頃のHさんの少年時代?

私の手を握った安堵に混ざり、

生き生きと体の自由が効いていた時の

暖かい感覚。

 

懐かしいですね。

 

そう声をかけずにいられない。

Hさん

目を見て頷く。

 

私の目を見ては頷き涙流しているその目の中に

まだ生きいきしている頃のHさん。

 

細胞はHさんの全てを記憶して伝えてくれるの?

 

幼い少年の頃のような記憶が戻ってきた?

しばらく二人でその感覚を味わう。

 

Hさん、落ち着いて来たので私はまた別の方の元に移動。

 

15分ほどの出来事。

 

そしてHさんの表情は穏やかになった。

遠くに私の姿を見つけて

手を振ってくれる。

涙も止まっっている。

 

 

家に帰り、

「かいじゅうたちのいるところ」

のテーマ曲を子どもたちと聴いて、

次女と5番目と一緒に歌いながらジャンプした。

 

まだ保育園児の無邪気な五番目さんと、

知的に遅れているこの次女に

どれだけ救われていることか。

3人で歌って踊って大騒ぎした。

 

その時ずっと私の心の中にHさんが居て

きっとこの何かに解放されたような大騒ぎは

Hさんに届いたに違いない。

明日もHさんはきっと大丈夫。

 

一緒に歌って踊ってくれる子供たちに感謝。

ありがとう。

そして

当たり前のように動けるこの身に

深く感謝致します。

意志のままに動き働いてくれる我が身に

感謝致します。